農業センターしだれ梅まつり
去年も行った「名古屋市農業センター delaふぁーむ」のしだれ梅まつりに行ってきた。
張り切って朝一で行きたかったがなんやかんやで着いたのは15時。
もう夕方だし平日なのでまだ少ない方なのだろうけど、なかなかに賑わっていた。
子連れもいるけど、全体的に年齢層が高い。老人が多い。
若い女の子と一眼レフ抱えたおっさんの組み合わせは何?モデル撮影?
老夫婦が自撮り棒にタブレット装着して自撮りしながら歩いていた。
近頃の老人はすごい。
首から一眼レフぶら下げて一人で来ている人もたくさん見かけた。
でかいレンズ着けて熱心に梅の花を撮っていた。
写真撮るでもなく、じっくりと花を見ている人もいる。
ただ「見てる」というより「愛でている」ように見えた。
農業センターは来年のリニューアルに向けて近々休園するそうで、畜産エリアはすでに閉鎖されている。
羊、ヤギ、鶏、牛なんかがいたが、今は何もいない。
去年来た時は羊にエサやりして、グイグイ来るアグレッシブな羊に手のひらベロンと舐められた。
今年もやる気満々で来たのに、残念。
牛がのんびり佇んでた放牧場も牛舎も、人の気配も牛の気配もなく、がらんとしていて寂しげ。
動物たちはどこ行ったんだろう?
なんて考えながら、隅っこのベンチに座って行きしなに買って来たパンを食べた。
ベンチにされた牛の後ろ姿と、カメラを構えて菜の花畑に群がる人々を遠巻きに眺めながら。
西日眩しいしハエのような虫が時折まとわりついてきてうざいけど、人がいないから落ち着く。
2個目のパンを食べているとき、若い女子二人組がやってきた。
聞こえてきた会話によると、このベンチ牛に会いに農業センターに来たらしい。
写真を撮って座って一通りはしゃいだ後に去って行った。
まさかファンがいるとは。
愛されてて良かったね、牛。
3個目のパンを食べていたら小さな子とその母親がやってきた。
人気のない隅っこで一人でパン食ってる女のことなど背景の一部だと思ってるのか、まるで気にしてない様子で、思ったより遠慮なく接近してくるなこの親子。
いや、別にいいんだけどさ。
子は思うままに歩き回り、自分に向かって近づいてくる。
無邪気に話しかけてこられたらどうしよう、と緊張したけど(子供苦手)杞憂に終わった。
目の前まで来てそのままベンチの後ろを通って去って行った。
必要以上に他人に近づいてこられるのは嫌だけど、
「こいつは近づいても大丈夫」な無害な人間だと認定されている、と考えれば、それはまあ悪いことでもないのかも。
菜の花畑をバックにおばあさんの写真を撮るおじいさんを見てほのぼのした。
花の周りをみつばちがぶんぶん飛んでいる。春だ。
なばなのおひたしが食べたくなってきた。
人参畑を前に、中年の女性二人が「人参の葉」の話をしていた。
そのあと別の場所で二度目に遭遇した時も、三度目も、やっぱり二人は「人参の葉」の話をしていた。
どんだけ好きなんだよ。
他人の会話に聞き耳を立ててみると結構おもしろい。
これはカラスノエンドウの、畑?
まさか育ててるのか?雑草を?
ほんとに育ててたし、カラスノエンドウじゃなかった。
「ヘアリーベッチ」はカラスノエンドウの親戚みたいなものらしい。
ハーブコーナーにて目にとまったこの草
形や感触が羊の耳を連想させるからこの名前が付いたとのこと。
優しくなら触ってもOKということで、葉っぱをそっと撫でてみた。
ふわふわだー
本当にもふもふの生き物みたいなふんわり感。
毛布のようでもある。
撫でてると癒される。部屋に置きたい。
他のハーブも匂ってみようと、葉っぱをつまんだ指先を鼻に持っていったら、さっき食べた菓子パンの甘い匂いがした。
手洗えよ。
展示温室の中に入る。
カラフルなお花や観葉植物が育てられていた。
大根二連発
その①
畑で抜いたらほほえましい形だったので鉢に植えた、というおもしろ大根。
ピンクのハートまでつけられて、なんだか可愛がられてるみたいで、それもまたほほえましい。
その②
見た人の足を止めるナイスユーモア
園内もひととおり回ったので売店をのぞいたら、私の好きな柑橘ベスト3に入る「はるか」があった!やった!
スーパーではほとんど見かけないので嬉々として二袋購入。
重いし荷物増えたけど、好きなものがいっぱい!という喜びの方が大きい。
帰る前にもう一度梅園に行ったら、かすかに聞こえてきた寂寥感のある音楽。
もしや、と思ったらやはりもう閉園時間だった。16時半と少々早め。
それでもまだ普通にしだれ梅鑑賞してる人大勢いるし、園内放送の音量が控えめで皆気づかないのか、誰も急ぐ素振りもない。
そんな人々に早く帰れと呼びかける職員もいない。
ゆるーい。
最後までのんびりした空間だったな。