人と関わりたくない人

誰も知らない誰かです

年末一人旅2日目 仙台上陸

 

12/23(金)5時半頃に目覚めた。

揺れもそこまで気にならず、よく眠れた。

レストランの開く7時半まで何しようか、熱いお茶を飲みながら考える。

朝風呂にでも行こうかしら。でも海上の日の出が見たい。外に出よう。

 

身支度を整え、7時前くらいに外部デッキに出てきた。

 

 

太陽はもう出ていた。一足遅し。

暗いうちからスタンバって、だんだん明るくなっていく朝焼けの空とか、溶けそうなオレンジ色の太陽が水平線から昇っていくさまとか一部始終を見届けて、胸を熱くしたりしたかったのに。

のんきにフルメイクとかしてるから。

 

まあでもそれなりにきれいだ。

新しい朝。希望の朝。朝日を見るとラジオ体操の歌が頭に浮かぶ。

 

 

同じ目的らしき人が3人ほどいた。柵にもたれて朝日をただ眺めたり、ごっついカメラを構えて撮影に夢中になっていたり。

この寒いのに朝っぱらから外に出てまで。同志よ。

 

 

それにしても風が強い。気を付けないと手に持ってるもの吹っ飛びそうだし、

柵に手をかけて水面を見てると、強風に押されまかり間違って柵を乗り越えてこの海に落ちてしまうんじゃないかという不安に駆られる。

落ちたらひとたまりもない。こわい。海こわい!

 

波、高くないか?荒れてないか?これは「海が荒れている」と言えるレベルなのか?

そうでもないのか?どうなんだ?

 

追い風に押され向かい風に歯向かいながらあっち行ったりこっち行ったり、デッキをうろうろしているうちに気が付けば誰もいなくなっていた。

誰も知らないところで海に落ちても怖いし、飛んでくる波しぶきで眼鏡が大変なことになったし、もう船内に戻ろう。

 

窓から朝日が差し込むロビー

 

潮風に蹂躙されてぼっさぼさになった髪を整えて、朝ごはんを食べにレストランへ。

 

朝食メニュー

 

 

気分的に和食寄りのチョイスになった。

太刀魚の塩焼きが骨もなくふっくらしておいしい。

大根サラダもイメージと違ったけどおいしい。作り方知りたい。

 

カレーも食べたかったけど胃の容量が足りなかった…

 

ところでバイキングっておかわりするときに毎回新しい皿出していいんだろうか?

いいんじゃないかと思うけど、うっかりトレーごとぜんぶ変えたのはやりすぎだった気がする。

無駄に洗いもん増やしやがって、とスタッフに煙たがられてるんではないだろうか、と心配になった。

 

あんまりバイキングに行くことないけど、どうやら自分は悔いの残らぬよう全品制覇したいし満足するまで食べたい、と考えるタイプのようだ。

欲望に任せて食べ過ぎた。このあと午後になってもお腹が空かなかった。

 

 

朝食後はロビーにたくさんある椅子に座ってまったり。

 

 

人のいないところを求めて展望通路のはしっこでまったりしていたら、スタッフがやってきて扉に何かを貼っていった。

 

外部デッキへの立入禁止

やっぱ海荒れてるみたい。

 

 

まったりしてるのも飽きて、ゲームコーナーに行ってみたら運よく誰もいない。

これ幸いとやりなれないUFOキャッチャーに挑戦してみたら、あっという間に800円溶かした。

小銭がなくなって1000円札両替しようとして、沼に嵌まりかけていることに危機感を抱いて自主的に強制終了。

部屋に戻って寝た。窓がないので電気を消せばほぼ夜。

 

 

ぐっすり3時間眠って、起きたらもうお昼の時間。

ぜんぜんお腹空いてないのでレストランの昼食バイキングは論外として、軽食スタンドの「まかないカレー」が名物らしいので食べてみたい。

でもカレーなんて食べたら、お腹いっぱい通り越して気持ち悪くなって船の揺れとあいまって酔う気がする。

でも乗船記念的な意味でスタンドも利用しておきたい。

なにか軽いもの、ホットケーキ?ソフトアイス?やっぱやめとく?

 

なんだかんだ迷ってるうちに営業時間終了して閉店してしまった。

次こそはカレー食べたい。

軽食スタンド「ヨットクラブ」

ところで右端のソフトクリームがなにやらかわいいことになっている。

かわいい!ぜったい写真撮りたい!でも人目が気になって恥ずかしい!でもやっぱり撮りたい!

しばらく逡巡していたけど、何気なく近くのソファに座って様子を伺い、人がいなくなるのを見計らって撮影成功。

 

よく見ると笑ってる

よくあるソフトクリームオブジェがこんなふうに装飾されてるの初めて見た。

目をつけるだけで生き物みたいに思えてかわいくなってくる。

 

 

そうこうしてるうちに、姉妹船とのすれちがいの時間。

ぜひとも外で見たかったんだけど、残念ながら外部デッキには出られないので船内の窓から。

遠い

窓小さいしガラスの外側が汚れていて見にくい。実にあっけなく終わった。

 

 

ソファーに座ってまったりしたり部屋に戻ったりなんだりしているうちに着々と時間は過ぎていき、あっという間に仙台入港の時間が近づいてきた。

 

フェリー入港といえばロープ投げが見たい。

船と岸壁をつなぐロープを船の上から投げるやつ。

名門大洋フェリーに乗ったときは見逃したので今回は見たい。

しかも太平洋フェリーではロープを手で投げるのではなく、もやい銃というものを使って岸に向けて撃つのだ。そんなん絶対見たい!見なきゃ!

なんて楽しみにしてたのに、結局最後まで外部デッキへは出られず、また見れなかった。かなしい。

そんなわけで知らないうちに仙台港に着岸して、もうすぐ下船開始。

 

この船は仙台で3時間ほど停泊したのち苫小牧へむけて再び出航する。

苫小牧まで行く人たちも申請すれば仙台に一時上陸できるが、

下船も一時上陸もしないのであろう人たちが、のんびりソファーに座ってくつろいでいる。

レストランには今夜の夕食メニューが掲示されている。

 

いいなあ。私もこのまま苫小牧まで乗ってたい。

後ろ髪引かれる思いで船を降りた。

また会う日までさようなら

 

フェリーターミナル前のバス停で仙台駅行きのバスを待つ。

寒い。東北の寒さに素手で挑んでいるので手がどんどん冷えてじんじんしてきた。

バスの時間まで15分くらいあったけど、「時間が来るまでターミナル内の暖房のきいた待合室で待ってりゃよかったんでは?」と途中で気づく。

自分の他に4~5人くらい?寒い中なぜかみんな律儀に外で立って待ってた。

 

もう今更いいか、と最後まで外で待ち続け、やっと来たバスに乗って仙台駅へ。